ある『モノ』の愚痴。―その2―
私、ほぼ毎日あの方と一緒に過ごしているの。
だって私がいないとあの方何も出来なくなってしまうんですから。
一心同体、といっても過言じゃないかもしれませんわ。
でも例えばそう、お風呂の時。
さすがの私もこの時ばかりはあの方と離れ離れ。
それが困ったことに、あの方私を決まった位置に置かなのよ。
だからお風呂から上がったとき、いつもどこだどこだと私を探しているの。
置き場所くらいきっちり決めておいて欲しいものですわ。
あとは寝るとき。この時も私はあの方から離れることになるんですけど、
あまりに眠いときは私をつけたまま寝てしまうの。
あなたはそれでもいいかもしれないけど、私はこう見えて繊細なので、
ちょっとした力加減ですぐケガをしてしまうのよ。
案の定起きると右と左のバランスがおかしなことになって、力任せに直そうとするから、
私の美しいボディバランスが崩れてしまうんです。
ひどいときは取り込んだ洗濯物の中に埋もれて、うっかりその上から踏んづけられそうになったこともありましたわ。
間一髪のところで最悪の事態は免れましたけど。
汚れがついたら専用の布ではなく服なんかでこするから余計広がったり。
私これでもそこそこの値段なんですから…ああもう挙げればきりが無いわ。
もう少しあのガサツな性格が何とかならないかしらと、いつも思っています。
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